卒業式シーズンです。
春には、わが子が都会へ飛び立っていくという方も多いのではないでしょうか?
空の巣症候群、飛べない鳥。
巣立っていく子供を、見送らなければならない、寂しくて寂しくてたまらないという母親はとても多いと思います。
一生懸命育てた子供が、自分の巣から巣立っていってしまうと、やはり心にぽっかり穴もあくでしょう。
私も、娘が巣立っていった日のことを思い出します。
娘は18歳で家を出ることを決め、ひそかに準備をしていました。
(夫が18歳になったら出ていけとずっと言い続けていたからです)
私は、娘が出ていく一年くらい前から、めそめそしていました。
娘がこの家から出ていく?いなくなる?
そんなの耐えられない。
絶対いや。
絶対無理。
そんな気持ちでいたけれど、ついにその日はきてしまいました。
娘は卒業式の前の日に、家を出ました。
夫に内緒で、コソコソと、まるで夜逃げのような引っ越しでした。
そのアパートに娘をポツリと置いてきた時は、夫というかごの中から逃がしてあげた、ほっとした気持ちが大きかったのです。
ところが、自宅に帰ると娘はいなくて、当たり前のことなのですが、猛烈に寂しくなりました。
とにかくすぐに涙がでました。
時間がたてば、この寂しさは消えるだろうと思っていましたが、簡単には消えませんでした。
その寂しさと、心配でたまらない気持ちが消えるのに、5年かかりました。
私が、空の巣症候群でもがいていたころ、娘もたった一人でもがいていたのです。
帰る家はない。
もう母親にも父親にも頼れない。
だから自分で頑張るしかないと、もがいていたのです。
熱が出た。
過食した。
彼とけんかした。
様々な悩みを毎日のように、LINEしてきた娘でした。
私と言えば、娘を心配しつつも飛んでいけない状況に苦しみました。
そして、夫からの暴言暴力がひどくなり、息子を守るのがやっとでした。
息子と二人で脱出し、娘のところへも飛んでいけるようになりました。
そうこうしているうちに、娘は全く連絡してこなくなりました。
それはそれで、見捨てられたような気持になりとても寂しかったです。
でも、今思うと、娘はそのころ、完全に自立したのだと思います。
そして今は、私に心配かけないようになのか全く悩みは打ち明けないようになりました。
(もう25歳ですからね)
空の巣症候群、飛べない鳥
娘に比べて息子は、まだまだ幼く自立は程遠い感じがしています。
私という巣から飛びたとうとしない、まだ飛べない鳥です。
昨日の記事にも書きましたが、私が息子をつかんで離さなかったからかもしれません。
私の責任でもあります。
進路について、先ほど話ました。
いつも最後に話すのは、一人で生きていける道をみつけてということ。
お母さんはいつかいなくなるのだから、一人で食べていける道をみつけるようにしつこいくらい話しています。
それから息子は、目玉焼きくらいしか作れないので、料理も覚えるように話しました。
男も料理ができて当たり前の時代なんだからねって。
息子が、巣立っていくのは寂しいです。
それとともに、早く巣立ってほしい気持ちもあります。
お母さんは、これから好きなことをして生きていきたいんだなんて言ってしまいました。
息子はわかったという返事。
本当にわかっているの?
最後まで読んでくださりありがとうございました。