職場に、義両親の介護をしている長男の嫁である同僚がいます。
毎日、愚痴を聞かない日はありません。
かなり大変そうです。
正確に言うと、お義父さんの方は、二年ほど前に亡くなられているので、今はお義母さんの介護だけなのですが、義両親二人の介護は壮絶だったようです。
義両親のこと、ジーさん、バーさんと呼んでいる同僚のNさん。
バーさんも、私の母と同じように認知症が進んでいます。
週に何回かは、ディサービスにも行っているようですが、あとは自宅で留守番。
徘徊をする可能性があるので、鍵をかけて仕事にきています。
義両親の介護は、長男の嫁の務めなのか?
同僚Nさんはいつも、長男の嫁は損だと愚痴っています。
介護虐待にならなければいいなと、私は話を聞いていて、いつも思います。
介護虐待、ごはんを食べさせないとか、無視するとか、お風呂に入らせないとか。
そこまではやっていないと思いますが、怒鳴りちらすのはしょっちゅうだそうです。
義両親というのは全くの他人なわけで、義両親の介護はストレスの源になってしまうと思います。
Nさんのストレス解消はアルコールです。
毎日かなりの量を飲んでいるみたいです。
義両親の介護は長男の嫁の義務?
今は時代が変わっていますが、昔はそんな風潮があったと思います。
昔は今のように、サービス付き高齢者住宅とかグループホームとかありませんでした。
なので長男に嫁が看るしかなかったのかもしれません。
20年前、私も義父の介護をしました。
今は、別居中ですが、私も長男の嫁です。
夫には妹がいましたが、長男の嫁が看るのが当たり前みたいなことを言われました。
義父の介護は、たった三か月でしたが、本当に大変でした。
義父は、一人で暮らしていましたが、突然、肝臓がんになりました。
だるさが続き、風邪が治らないと思っておかしいと、大きな病院を受診しました。
そこであと三か月という余命宣告を受け、すぐに入院。
それから、私はほぼ毎日、病院に行き、義父に付き添っていました。
夫の命令に逆らうことはできなかったのです。
その時、娘は5歳。
息子はまだ生まれていなかったし、専業主婦だったので、義父の介護をする時間はありました。
20年前は、介護ヘルパーという仕事はまだなく、頼むとしたら家政婦でした。
私は家政婦のように、義父の世話を何から何までしました。
ごはんを食べさせる。
着がえさせる。
トイレに連れていく。
身体を拭いてあげる等々。
娘は、幼稚園が終わったら、延長保育を頼んでいたので、私の義父の介護は、毎日夕方まで続きました。
体力的にもヘトヘトになりました。
一番、苦手だったのはおむつの交換。
病気が進行して、寝たきりになった時に、下の世話までしました。
すごく苦痛でした。
義父は、感謝どころか、たびたび暴言を吐きました。
「何をしやがる。」
「あんた誰や。」
「あんたいやな奴だな。」
「早く帰れ。」
「もう来るな!」
このような暴言の数々、最後の方は私が長男の嫁であることも、私がだれであるかもわからなくなっていました。
私は、義父が亡くなった時、正直に言うと、ホッとしました。
私も限界に達していたので、あー終わったと、これで義父の介護から解放されると思ったのでした。
20年前の事を、まだ鮮明に覚えています。
夫は、義父がなくなってから、さらにモラハラDVがひどくなっていき、今、別居に至っています。
長男の嫁として、救いと言っていいのか、お姑さんを知らない事。
お姑さんは、夫が20代の頃に喉頭がんで亡くなっています。
なので嫁姑戦争は無縁でした。
将来、自分に介護が必要になったら?
長男の嫁に介護してほしいですか?
私は、絶対に嫌です。