火野正平さんが亡くなりました。
ご自宅で亡くなったとのこと、家族の手を握りながら旅立ったと、報道で知りました。
火野さんは、家族を大事にしてきたのでしょうね。
私の夫は、自宅で、たった一人で誰にも看取られずに逝ってしまいました。
夫は家族を大事にせず、自分の身と、親から受け継いだ土地などの財産を守るために生きてきたので、自業自得といってしまえばそれまでですが。
夜が怖いと言っていた夫
夫との会話は、あんまり覚えていないのだけど、二年前、夫が何を語っていたのか、自分のブログに書いてありました。
二年前、体調を崩してから、たびたび電話が来るようになっていたのですが、二年前の冬に、夜が怖い、もう二度と朝が来ない気がすると言っていたのです。
俺はもうだめかもしれない、そんなことも言っていました。
そして自分のブログの過去記事を見て思い出したのですが、俺の生き方は間違っていたのかもしれない、今は神様からバチを与えられている気がするとも言っていました。
私はその時、なんと言い返したのだろう?覚えていないけれど、反省するの遅すぎるよーと思いました。
それでも、弱気になってから二年も頑張ったんだと、今は思います。
夫は、セルフネグレクトだった?
セルフネグレクトと言う言葉をご存じでしょうか?
孤独死する人の80%は、このセルフネグレクトが原因だと言われています。
セルフネグレクト(self neglect)とは、 自分のことを放棄して無気力状態になり、不衛生な環境で必要な食事をとらず、医療機関を拒否し続け、周囲から孤立し、生きる意志が欠落していくことです。引用あんしんネット
この説明を読んで、まさしく夫はこれだったのだと感じました。
夫の遺品を整理していますが、今年5月には免許更新のために、高齢者講習を受けていました。
仕事を続けていくために、しんどい状況でも、まだ前を向いていたのだと思います。
今年になってから夫の電話の内容は、全然弱気ではなかったのです。
生きる気力をなくしていったのは、もしかしたら9月頃からかもしれません。
あの酷暑を乗り越えたものの、身体は相当にしんどかったのか。
8月でジェイコムの契約が切れていたので、9月にはテレビさえ見れなくなっていて。
10月の頭には、貯金通帳の残高が1000円になっていました。
10年前、1500万円あった通帳です、これでわかったのは、年金がない夫は貯金を崩しながら生きてきたということです。
そして、仕事に使っていた2トントラックの車検が、亡くなる前日に切れていました。
もう車検に出す気力も、仕事をする意欲もなくなっていたと考えられます。
最後に話したのは9月、スニーカーがボロボロになったから1000円で売っている所はないか?と言う内容でした。
今時1000円のスニーカーなんてないよと、答えました。
もしかしたらこの時も夫は、心の奥で助けを求めていたのでは?と思うと、なんでもっと手を差し伸べなかったのかと後悔でいっぱいになります。
そして、この世は苦の娑婆だといつも言っていた夫、やっとラクになったねという気持ちもあります。