認知症

雨の年金支給日、認知症妻に寄り添う夫たち。




今日も一日雨、マンションを出て、いきなり後悔。
長靴をはいてこなかったことをです。
駅まで徒歩10分、それだけで裾が濡れてしまいました。

気をとりなおして、職場について、朝の品出しをしていたのですが、立て続けに二本の電話が入りました。

○○さん、熱がでたそうでお休みです。
○○さん、風邪気味なのでお休みです。

身体があまり丈夫ではない50代パートさんからの電話でした。
心の中で、またか・・と思う。
この二人、まともにひと月出勤したことがありません。
公休日の他に、3日か4日は必ず休むのです。

今日は年金支給日

嫌な予感がしました、でも雨だからそんなに混まないかもと思っていたのですが、甘かった。

あれよあれよという間に、サービスカウンターもレジも長蛇の列になりました。
お店の隣にATMがあるので、高齢者が年金をおろし買い物にこられます。

朝一番で、水道光熱費の支払いに訪れた方が何人もいました。

「これで水道が止められないですむと、ホッとした」と話す高齢男性がいました。
年金が支給されないと、光熱費の支払いもできないとは、私のような貧乏な高齢者が実際に存在するんですね、なんだか親近感を持っちゃいました。

認知症妻に寄り添う夫たち

高齢のお客様が多いスーパーで働いているので、過去にもいろんなドラマを見てきました。

ご主人が突然亡くなったある方は、毎回来るたびに「お父さん死んじゃったの」とつぶやいていて、様子がおかしいなと思っていたら、すぐに、施設に入所されました。
伴侶の死というのは、大きなショックなので、認知症を発症される方を何人も見てきました。

奥さんがガンになって、奥さんのために食べれる食材を買い物に来られていた男性もいました。
今も一人で買い物に来られている方もいますが、奥さんを看取った後、まったく来られなくなったお客様もいました。

今日は、奥様が認知症のご夫婦二組が来店されたのですが、ある奥様は洗剤の名前も忘れてしまっていた。

「バスクリンはどこですか?」と聞かれたので、ご案内したら、隣でご主人が「すみません、それではなくてお風呂を洗う洗剤のことです」と訂正されていました。
もう、普段つかっている洗剤がどれなのかもわからなくなっているそうです。

もう一組のご夫婦は、いつもご主人が、隣にいて見守っています。
今日は、お金を出すのに手間取っていたら、ご主人がとんできて、奥さんを助けていました。

二組のご夫婦を見て思ったのは、ご主人は奥さんがどんどん変わっていくのがつらいはず、それなのに優しく接しているのはすごいなと。
何もできなくなっていく奥様を買い物に連れてきてあげる、これもなかなかできることではありません。

長年寄り添って生きてきた仲が良いご夫婦だったのかもしれません。

私が、近い将来認知症になってしまったら?
誰も寄り添ってくれる人はいないので、さっさと施設に入るしかない。(泣)

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