サービス付き高齢者住宅

母の通院介助、やっぱり母には優しくできない




関東地方は朝から、シトシト雨が降っていました。

今日は母の通院介助の日です。

いやな予感がしたので、行きたくないという気持ちが大きくなりとても憂鬱でした。

妹に、雨だから延期できるかとlineで聞いてみました。
「今日はディサービスをキャンセルしたから、今日じゃなきゃだめ」と冷酷な返事がきました。

夏の終わりは、いつも調子悪くなる私。
今日も朝からかったるくて仕方ありませんでした。

ディサービスをキャンセルしたということは、母の昼食がない。
ではどうしても今日行かなければと、重い腰をあげて家を出ました。

嫌な予感が的中、雨で電車が遅れていました。
おまけに防災訓練とかで電車は何度も止まりました。
これでは午前中の診察に間に合わないと、イライラしてきました。

最寄りの駅まで2時間でつくはずが、2時間半もかかってしまいました。
そこから今度はバス、バスもなかなか来ません。
本当に今日はついていない日だと思いました。

母の住むサ高住につくと母は雨の中、外で立って待っていました。
「部屋で待っていてと言ったのに」と、強い口調で言ってしまいました。

母の通院介助で、私はやっぱり母には優しくできないと思ったのでした。

たまに会うのだから優しくしてあげなくてはと思うのです。
今日は体調も悪く、母に優しくできる余裕はありませんでした。

時間がないのでタクシーで病院へ向かいました。
午前の診療時間終了のギリギリ2分前に到着しました。

今日は内科と皮膚科の受診です。
内科はすぐに呼ばれて診察、皮膚科は一時間待ちでした。

皮膚科は3か月ぶりの受診です。
母は、爪水虫になっていて爪が分厚くなり自分では切れないのです。
ディサービスで治療をしてもらっていますが、爪を切るのはやってくれません。

爪が伸びると、足の指にささり、真っ赤に腫れていました。

母は、サ高住の担当ケアマネに、「痛くて眠れない、でも娘は忙しくて頼めない。
皮膚科へ行きたい」と訴えていたのです。
母は通院介助をヘルパーにお願いするとお金がかかることもしりません。

妹は今、もう母の通院介助を放棄しています。
なので私が連れていくしかありません。

母は、相変わらず同じ言葉を何回も繰り返して話していました。
最初はうんうんと聞いていられるのですが、そのうちうんざりしてきます。
聞き流すなどの努力はしていますが・・・

診療がすべて終わり、母とラーメンを食べてからサ高住に帰りました。

部屋に帰っても、またまた同じ話を繰り返す母。
これは認知症の症状なのだ、病気なのだとわかっていながらもイライラしてきました。

体調が悪いからと早々に切り上げて帰宅しました。

帰りの電車の中で思い出すのは、幼い日のこと。
大人になってからのこといろいろです。

母は兄を溺愛していたので、すべてにおいて兄が優先されていました。
そんなことを思い出すと寂しい気持ちになるだけでした。

私が母に優しくできないのは、母に愛されたという記憶がないからかもしれないと思いました。

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