地元の小学校や中学校では卒業式が真っ盛りです。
お休みをとって卒業式に出席したパートさんも、何人かいました。
そういえば、今月末、息子の大学の卒業式があるのですが、来なくてもいいよ~の一言で、出席しないことに決めました。
当日、ちゃんとスーツきて、靴はきれいにみがいて、行けるのか?とちょっと心配。
いつまでも子ども扱いしてしまう私ですが、息子自身はすっかり大人になっていました。
娘は、東日本大震災の年に高校を卒業したのですが、高校の卒業式の前日に家を出ました。
18歳になったら出ていけ!
父親から言われ続けた言葉を実行したのです、最初は歩いて15分くらいの場所にアパートを借りました。
父親に見つからないように、夜逃げのような引っ越しでした。
卒業式当日。
別々の場所から、私と娘は学校に向かいました。
卒業証書授与で、娘の名前が呼ばれて。
娘はニコニコと嬉しそうでしたが、その顔をみて私は涙があふれました。
卒業式という晴れの日に、一人暮らしのアパートから学校に向かった気持ちを思うと、憐れで仕方ありませんでした。
ごめんね、一緒に出ていけなくてごめんねと心の中で謝りました。
その涙の中には、安堵の気持ちも含まれていました。
あの父親から、やっと逃がしてあげられたという安堵の気持ちです。
娘はそうやって親から巣立っていきました。
自由になったから、楽しい生活をおくっていると思っていたのですが。
お母さん助けてと何度もメールがきました。
39度の熱がある。
扁桃腺が腫れてごはんが食べれない。
私は守ってあげれませんでした。
夫の目を盗み、娘の所へかけつけることはなかなかできませんでした。
あの頃を思うと、本当に娘にはかわいそうなことをしたと胸が痛みます。
娘は、最近言っています。
頼れる親がいなかったから、自分で頑張るしかなかったって。
娘は、父親をゆるしていません
もうすぐ2歳になる男の子、5カ月の女の子に恵まれ、今は幸せな結婚生活をおくっています。
これは自慢になってしまったら、すみません。
旦那さんが、今、大人気の大谷選手に似ているのです。
性格もすごくよくて、本当に良い人です。
娘が、結婚するまで、一人でいっぱいもがいて、苦労してきたから、神様がこんな家庭をプレゼントしてくれたのかな、なんて思います。
おまえはいらないと、言葉の暴力を受け続けてきた娘は、父親をゆるしていません。
なので、孫を会わせてあげたいとか、死ぬまでもう一度会いたいとか、まったく思わないそうです。
さんざん家族にひどいことをしてきた夫なんで、当然だと思います。
今後も、どんなことがあっても、息子と娘は守っていきたい。