老後貧困

長生きしてほしい、でもお金も心配 これが老後貧困の現実




長生きしてほしい、でもお金も心配。

私の母のサービス付き高齢者住宅の費用は、年金だけでは全然足りません。

母の年金は7万円で、高齢者住宅の費用がだいたい月15万ほどかかっています。

兄が足りない分を負担してくれています。

今回の母の入院で、お金の心配も出てきました。
サ高住の費用と病院の入院代と二重にかかることになってしまったからです。

母は二世帯住宅に住み、老後資金も1000万貯めていたので、本来なら老後のお金の心配なんかしなくてすんだのです。

ところが二世帯住宅は手放し、1000万もローンや光熱費の支払いに消えてしまいました。
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なぜそんなことに?事実を知った時はすごいショックでした。

私と妹は、父が他界した時に、今はもうない実家に多額のローンが残っていることを初めてしりました。
そして実家の土地も建物も父の貯金などのすべての遺産を放棄しました。

二世帯住宅を手放した時のお金で、足りない分は負担してくれていました。

なんとかここまでやってきたわけですが、入院が長引くと二つの費用が重くのしかかります。
おまけにこのコロナ禍で、飲食業の兄はお店経営も厳しい状態です。

長生きしてほしい。子供はそう思うのは、自然なこと。

しかし、二つ介護費用がかかり、このままでは破綻してしまうという不安も出てきました。

女優の藤真利子さんも、親が長生きしたらお金が持たないという不安を持ったそうです。

藤真利子さんのお母様は、4年前に他界されています。
他界されるまで、11年間、藤真利子さんご自身が、自宅で介護されていたそうです。

なぜ、施設に入れなかったのか?

ぴったりな施設がなかったこと、症状が重すぎて、受け入れてくれる所がなかったこと。
ならば自分で看ようということで、自宅介護をする決心をなさったのです。
親の介護のため、以前のように仕事ができなくなり収入が激減しました。

気がついたらお金がなくなっていました。
在宅介護といっても、重い症状だとどうしてもお金がかかります。
あと10年も生きたら破綻するとわかっていても、死んでほしいとは思わない、だからつらいんです。
仕事も大事だけど、母の方が大事でしたと語っておられます。

収入のいい芸能人でさえ、こんな苦労があったなんて・・・

母は費用の安い特養に申し込みをしましたが、順番待ちでいつ入れるかわかりません。
老後資金がないと、病気やケガをした時に大変なことになると母を見て思いました。

藤真利子さんは、11年間の壮絶な介護の体験を、本にしています。

『ママを殺した』というすごいタイトルの本です。

自宅で倒れた時になんでそばにいてあげれなかったのかとか、在宅介護でもっといろいろできたのではないかと、後悔の心情が書かれています。

自宅介護、そして親を看取るということは、これでよかったのだ、思い通りにできたと思う人はいないのではないかと思います。

なんでもっと優しくしてあげなかったのだろうと、私も後悔するような気がします。

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