終活

コロナ禍で叔母が逝く、直葬に参列して感じたこと




コロナ禍で叔母が逝く

母の妹が亡くなりました。
母とは本当に仲がよくて、まるで双子のような姉妹でした。

私が物心ついた頃から、母と叔母はいつも一緒にでかけていて姉妹というより親友のような間柄だったかも。
ところが、80歳で逝った叔母はとても寂しい晩年でした。

60代でうつ病から認知症へ、そして数年前に脳内出血で倒れてからは植物人間状態。
倒れてから数年は目を意識が戻ることなく、老人病院に入院していました。

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母の認知症がひどくなる前までは、母は叔母のお見舞いにもでかけていたのですが、お見舞いにいっても反応なしの妹を見て、つらくなるからとだんだんと足は遠のいていました。

叔母の死を母には知らせていません。
こんな悲しい知らせを聞いたら、母はどうなるかわかりません。

今まで母は、何かとてもショックなことがあった時に認知症が悪化していったので、妹と相談の上知らせないことにしました。

コロナ禍で、叔母の直葬に参列して感じたこと

直葬は火葬式とも呼ばれていて、お通夜もお葬式もせずに、火葬場で直接お別れする葬儀の形です。
近年直葬は増えていると聞いていましたが、このコロナ禍でさらに直葬にする方が増えたようです。

まず感じたこと。
親しい身内だけしか参列しないので、密になりません。

火葬場では、どんどん火葬が行われていて、多死社会という言葉は聞いたことがあるけれど、本当にこれだけの方が亡くなっているのだと実感しました。

今回の直葬は、故人を荼毘にふす前に、お坊さんにお経をあげてもらい供養をしました。

叔母はあるお寺の檀家になっていたので、そこのお坊さんに来てもらいました。
(中にはこのお経をあげてもらうことも省略する方もいるようです)

そしてそこで一人ひとりが最後のお別れをし、棺にお花を入れました。
数年ぶりに会った叔母は痩せていたけれど、とてもきれいでした。

お別れする時間は、普通の葬儀に比べてとても短いですが、ちゃんとお別れの言葉をいうことができました。
私は小さい頃から、叔母にとてもお世話になったし、自分の子供たちも可愛がってもらいました。

「叔母さん、お世話になりました。長い間頑張りましたね」と声をかけていたら、昔のことを思い出し涙があふれ出てきました。

叔母が荼毘にふされる間、他の階の談話室のような場所で、お茶を飲み話しました。
久し振りにあった従妹たちと話していたら一時間はあっという間でした。

一時間たたないうちに、係の方が呼びにきて、お骨あげに向かいました。
叔母さんのお骨もとてもきれいでした。

すべてを終えて感じたことは、直葬はあまりいいイメージはなかったのですが、充分お別れはできるし、いろんな煩わしさがなく、なんというか清々しい気持ちになりました。

私は義父の葬儀を20年前に経験していますが、喪主の妻としてそれはそれは大変でした。
葬儀の準備からお通夜お葬式とすべてを終えた時クタクタになりました。

それこそ葬儀を滞りなく済ませることばかりを考え、故人とお別れを惜しむ時間なんてありませんでした。

今回直葬に参列して感じたこと。

葬儀というのはもしかしたらのこされた遺族のためのものではないかということ。

そういえば、兄や私の夫は立派な葬儀をあげたいとばかり言っていました。
立派な葬儀をあげたら故人は喜ぶのか?
そうではないと私は思いました。

どれだけ気持ちをこめたお別れの儀式をするのか、それが大事だと感じたのです。

帰宅して息子に言いました。
お母さんはお葬式もお通夜もしないでいいから、直葬でお願いと。
そしてお墓にも入らずに散骨か樹木葬、これも何回もお願いしてあります。

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60代一人暮らし、つつましく生きる

新型コロナの流行でいろんな生活習慣が見直されています。
葬儀の形も、今後大きく変わっていくのではないでしょうか?

直葬に一番のメリットは費用が安く抑えられること。
そして喪主にとっては、葬儀を簡素化することができるので、いろいろな気を使わなくてすみます。
煩わしさもなくなります。

これからも直葬を選ぶ人が増えていくような気がします。

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