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子供のために自分を犠牲にする、それが美しい人生だって思っていました。

今日も、蒸し暑かったです。
仕事場につくころには、化粧が全部とれていました。
(汗で)

ロッカーで、化粧を直そうとバッグを見たら、ファンデーションも口紅も入っていませんでした。
(完全に女捨ててる)

そのまま汗を流しつつ仕事をしました。
化粧室で見た自分の顔はとても疲れていました。

髪の毛の生え際は、いつの間にか、真っ白になっていました。
職場では三角巾をしているので隠すことができるので、いつしか髪型にも構わなくなっていました。

どこをどう見ても、素敵な50代ではありません。
人生に疲れ果てたオバサンそのものです。

私は、自分自身のために、お金をつかうことに罪悪感を感じていました。
バッグも洋服も、買ってる場合じゃないでしょ、子供のために貯金しなさいって声が聞こえてきました。

私は、貧乏母子家庭で、息子のために、自分を犠牲にしてがんばってます。
そんな生き方をしてきたと思います。

子供のために自分を犠牲にする。 それが美しい人生だと、ずっと思ってきました。

でも、最近、気が付きました。
この生き方はとてもつらいものでした。

毎日、つらいつらいって思っていたし、いつになればつらい人生から抜け出せるのかと思っていました。

心が折れて、泣いた日。

私は、死にたいという言葉を出してしまいました。
とにかくすべてから逃げたくなりました。

夫から逃げても苦労の連続です。

その時に、息子の言葉に救われました。

「母さんは、がんばっている。
そんなにつらいって、気が付かなかった。
俺は母さんに、世話になったから、将来恩返しするから。
死にたいなんて言わないでくれ。
待っててくれ。」

私は、
「あんたに世話になろうなんて思ってないから安心して。
将来も、今も、お母さんのことは背負わなくていいから。
自分のことだけしっかりやって」と言いました。

それは本心です。

育ててやったんだから、老後の面倒はよろしくね。
そんな気持ちはみじんもありません。

とにかく一人で立ち上がり、一人で生きていく力を身に着けてほしいと今は、思います。

娘は、完全に自立し、一人で生きていけるようになりました。
それはそれで、寂しい気持ちもありますが、息子も同じように、一人立ちしてほしいと思っています。

(それにしても受験で不安な息子に、死にたいなんて言うなんて最低な親ですよね)

そんなわけで、自分を犠牲にして子供にすべてをささげる人生は、美しくもなく、幸せではないと思うようになりました。

今、息子の大学の入学金用の貯金20万があるだけです。
これでは全然足りないのもわかっています。

そしてこの貯金だけは、手を出したらいけないと思っています。

私は、自分の人生をつらいだけで、終わらないように、たまには自分を休ませる。
自分へのご褒美も買う、そう決めました。

大学資金は、今更ジタバタしても仕方ないので、借金するしかないかと。
いざとなったら教育ローンもあります。

そう思ったら気持ちが、楽になりました。

髪の毛ふり乱して、あんたのためにがまんしてる。 息子にとって、そんな母親は重いだけだって思いました。

あの時、がんばってよかったといえる人生にしたいです。
息子も私もです。

試練を乗り越えれば、いつかは幸せになれるそう信じています。

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

miho: