おひとり様の老後

いい夫婦の日に思う、おひとり様にはかなわないこと。




今日は11月22日、いい夫婦の日です。

夫婦連れのお客様は多いのですが、いい夫婦だなと思うのは、旦那さんが奥さんを助けている場面を見た時です。

雨の年金支給日、認知症妻に寄り添う夫たち。
今日も一日雨、マンションを出て、いきなり後悔。 長靴をはいてこなかったことをです。 駅まで徒歩10分、それだけで裾が濡れてしまいました。 気をとりなおして、職場について、朝の品出しをしていたのですが、立て続けに二本の電話が...

認知症気味の奥様を、遠くから見守っている旦那さんがいます。
何か困ったことが起きたら、さっととんでくる旦那さん、きっと自宅でも助けられていることでしょう。
奥様は、ニコニコといつも笑っています、支えてくれる人がいるからこその笑顔だと思います。

おひとり様の私にはかなわないこと。

昨年秋に、すい臓がんで亡くなった作家山本文緒さんの、最新刊が発売されました。
山本文緒さんは、58歳の若さで他界されていますが、余命宣告をされたのが120日前であったことをこの著書で知りました。

いわゆる闘病日記なんですが、山本文緒さんの闘病の日々が綴られています。
電子書籍で購入し、いっきに読みました。

その闘病日記は、淡々とつづられているのですが、うまく死ねたらいいなの言葉には、グッときました。
山本文緒さんは、軽井沢に住んでおられて、最後の日々まで、ご主人がそばに寄り添っていました。

残していく夫への痛い思いが伝わってきました。
妻が余命宣告を受け、自宅で亡くなるまで、ご主人は支え続けたのです。

いい夫婦だなと思いました。
そして、おひとり様の私にはかなわぬことだと、現実をしりました。

病気になっても、誰も寄り添ってくれる人はいません。
いつかそんな日がくるかもしれないので、もっと精神的にも強くなっていたいです。

「これを書くことをお別れの言葉とさせてください」
山本文緒さんのファンも、ファンでない方もぜひ読んで欲しい一冊です。
作家だからこそ、残せた闘病記だと思います。

もし生まれ変われるとしたら、寄り添ってくれる穏やかな人と結婚したいです。

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