おひとり様の老後

誰かのお世話をしていた時間が、一番幸せだったのかもしれない




父の命日でした。
ついこの間のことのように思うけど、もう10年たっていました。

私は父の死に目にはあえず、母にいたってはコロナのせいで、一人ぼっちで旅立っていきました。
コロナ禍となり、親の死に目にあえなかった人は多いかもしれませんが。

母は、父の介護をブツブツ言いながらも、ずいぶんつくしていたと思う。
母の老後は、父の介護をすることが知らず知らずに生きがいになっていたのかもしれません。

父が亡くなってからは急激に衰えていった母です。
老人性うつ病から認知症へと移行していきました。

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60代一人暮らし、つつましく生きる

誰かのお世話をしていた時間が、一番幸せだったのかもしれない

最近、息子と二人暮らしをしていた頃は楽しかったな~とよく思い出します。
夕飯のメニューは、だいたい息子が食べたいものを考えて、いかに安く大量に作るかを考えていた気がします。

二人で暮らしていたころは、早く自立してほしいと思っていたし、もう出ていっていいよ~なんてよくはっぱをかけたものです。
もうあの頃には、戻れないんだと思うと寂しい気持ちになります。

職場の67歳の同僚は、高齢のお母さんの介護をしながら仕事をしていました。

とても大変そうでした。
介護が大変すぎて、もう死んでいいよなんて言っちゃったこともあるそうです。
喧嘩ばかりしていたみたいだけど、お母さんは最後にありがとうという言葉を残して自宅で亡くなりました。
介護で支え続けた娘には、心から感謝していたのだと思う。

お母さんの介護が生きがいだった彼女が、立ち直るのには、すごく時間がかかりました。
仕事は二カ月くらい休んでいたし、なんでいなくなっちゃったの?とお骨を見ては泣いてばかりいたそうです。

お母さんが亡くなり、二年たちましたが、今はすごく元気です。
お世話をする対象がいたからです。

今は何匹になっているかわからないけれど、数匹の猫を飼っています。
猫のえさなどに、月数万かかるそうで、彼女はそのために働いています。

猫のお世話をしなければならないから、元気でいたいといつも話しています。

自分の話に戻りますが、私はもう誰かのお世話をすることはないかも。

孫守りには行きますが、孫の世話は永遠に続くものではないし。
息子は、今から同居はしない宣言してますしね。

人のために生きるのが張り合いになるとしたら、職場の常連のお客様に親切にすること。
お世辞だろうけれど、あなたと会って話すのが楽しみと言ってくださるお客様もいます。
そんな言葉で、私は元気になります。

お世話をする相手がいるって、やはり幸せなことだって思います。

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