認知症

認知症母の通院介助へ、人は枯れていきいつかは朽ちる




今日は、母の通院介助で東京へ行ってきました。
行きも帰りも電車の中は満員でした。
テレワーク推奨はどうなったんだろう?

二か月に一回の通院介助で、母に会うたびに母の老いがさらに進んでいることを実感します。
サービス付き高齢者住宅の母の部屋に行くと、部屋がとても臭くてまずびっくりしました。

亡くなった祖父と同じ匂い、老人の匂い、加齢臭というもの。

祖父は、心臓が悪く、入退院を繰り返しながらも84歳まで生きました。
母は今年、86歳になり、祖父の年齢を超えました。

86歳母、身体が干からびていく

母は身長160センチで体重は60キロくらいあり、バストも大きかったのを覚えています。
身長は150センチになっていて、体重は41キロになっていました。
こんなに縮んでしまったのか。

一段と背中が丸くなっていたし、さらに表情がなくなっていました。

病院へ行く前に、生年月日を聞いてみました。
ちゃんと言えたのにはびっくり。

じゃあ今日は何月何日?と聞いてみるとやはり答えられませんでした。
何度聞いても、今日は9月だと言います。
(確かに9月のような気候でしたが)

診察が終わり、近くの公園まで連れていきました。
もう外へ出られなくなった母を少しでも連れ出してあげたかったのです。

公園内は紅葉が進み、落ち葉もたくさんでした。
母はそれを無表情に見ていました。

紅葉がきれいだねと目を輝かせていた母は、もういません。
母は変わってしまいました。

人の悪口も噂話も何も言わなくなりました。

人は枯れていき、最期は朽ちていく。

人も、自然界の樹木と同じなんだなと思いました。
落ち葉を見ていたら、なんだかすごく寂しくなり部屋にもどりました。

買っていったシュークリームを、子供のように頬張る母。

つけていたマスクは黄ばんでいました。
あのきれい好きだった母が、汚れたマスクをして平気な顔をしていました。

部屋の床は、シミでいっぱいでした。
におうのはこのせい?
掃除嫌いな私もさすがに、きれいにしたくなってモップをかけました。

母は無表情で座っていました。
きれいなマスクに取り換え、汚れ物を全部洗濯してきました。

変わっていく母を見て、寂しい気持ちになりました。
私は、母には愛されていなかったと思うと、以前書いたと思いますが、もうそんなことはどうでもいいと思いました。

母に子供の名前は?
孫の名前は?
旦那さんの名前は?等々リハビリのつもりで聞いてみました。

いくつか答えられなかったけれど、私のことはまだわかります。
いつかわからなくなる日が来るのだろうか。

帰りは冷凍食品を買ってきて、手抜きの夕飯を済ませました。

自分もついに60歳になりました。

娘からlineが来ていました。
孫のためにも、いつまでも若々しいお母さんでいて、長生きしてねと書かれていました。
私はまだまだ枯れるわけにはいかないようです。

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