老後を考える

認知症、親の介護を放棄する人が増えている




今日は、母の住む高齢者住宅へ行ってきました。

母と、二世帯住宅に住んでいた兄も、お嫁さんも、介護職の妹も、母親とかかわりたくないほど、母を嫌いになってしまいました。
それだけが原因ではありませんが、お嫁さんと妹は、パニック障害を持ち心療内科へ通い続けています。

なので、高齢者住宅に入ったとはいえ、母の介護を放棄してしまったのです。

サービス付き高齢者住宅に住んでいるので、日常の生活には困りません。

ですが、病院通いは付き添いが必要です。

今まで、私は遠いから、母子家庭だからと逃げてきました。
でもそうは言ってられない状況になりました。

で、今日は母を肺炎の予防接種を受けるために、病院へ連れていきました。

病院へ着くと、高齢者であふれていました。

待合室で順番待ちをしていると、診察室から聞こえてくる医師の大きな声に、びっくりしました。

「薬はちゃんと飲んでいますか」

「体調はどうですか」

「眠れますか」

一つ一つ、大きな声で何度も確認しています。

たぶん認知症の方なのでしょうか

いろいろな質問に、すぐに答えられる人はいませんでした。
自分の名前を呼ばれても知らんぷりしている方もいました。

付き添いのいない方が多く、その場合は看護婦さんがフォロしていました。

先日、認知症の親の介護を放棄する人が増えているという記事を読みました。

今日の病院内の様子を見て、あ、本当なんだ、事実なんだと思いました。

親の介護を放棄する。

それにはいろいろな理由があると思います。

・小さい時から、毒親で、いくら年老いたとはいえ、毒親の面倒を見る気はさらさらないという人。
・一緒に暮らし、さんざん面倒は見てきたけれど、親の介護に、疲れきってしまった人。
・自分の生活に精いっぱいな人などです。

親の介護を放棄する人が増えているという記事には、親の介護で追い詰められて、病んでしまうよりも、自分も大事にしてもいいのだということが書かれていました。

放棄してもいいとは言わないが、すべてを抱える必要もないと。

今日、母に、兄も妹も、仕事が忙しく、当分これないからねと伝えました。

母は、みんな自分の生活が大変だもんね、わかっている、それでいい。
あんたも、もう来なくていいから、お母さんは一人でがんばるからと言っていました。

母の住んでいる高齢者住宅では、私は一度も、入居者の家族と会ったことがありません。
それだけ、みんな会いにきていないということなのだと思います。
そこでも、親の介護を放棄している人が増えていることを感じました。

施設に入れてしまえば、安心だと思う人もいるのだと思います。

母は、高齢者住宅での暮らしを毎日、楽しいと言っていますが、それも本当かどうかわかりません。
家族に見放されたことを一番よくわかっているのは母なのかもしれません。

往復五時間さすがに、疲れます。

今、私はおひとりさまでよかったと思います。
息子はバイトでいません。

帰宅して、ゴロゴロしていても、文句をいう人は誰もいないので。

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