老後を考える

老後貧困の現実、母は年金支給日も知らないと思います。




今日は、年金支給日でした。

年金支給日とは、偶数月の15日ですが、今月は土日が重なったために、今日支給されています。
勤務先のスーパーのお客様は、圧倒的にご高齢の方なので、年金支給日に合わせて売り出しをします。

年金支給日に、老後貧困の悲しみを見る
今日は、偶数月の15日、年金支給日でした。 勤務先のスーパーは、高齢のお客様が多いです。 神奈川県の田舎なので、若者は、みんな都会へ行ってしまい、高齢化している町なのです。 年金支給日には、高齢のお客様をターゲットにし...

でも今日は、雨なので、思いのほか、売り上げは伸びませんでした。

お年寄りって雨が嫌いなんです。
(私も嫌いですが)

雨だったら、どこにも行かずに家にあるものですますという方が多いと思います。

老後貧困の現実、母は今日が年金支給日であることも知らないと思います。

通帳や現金、キャッシュカードも、すべて兄に渡してしまいましたので、もう自由にお金をおろすこともできなくなりました。

母が、まだ頭もしっかりして元気だったころは、年金支給日が楽しみだったのではないかとと思います。

いろいろな銀行で、いろいろなサービスをやっています。
年金受け取りを、その銀行にすると記念品をもらえるというサービスです。

母の愛用の銀行でも、年金支給日に行くと、記念品をもらえるというサービスをやっていたので、そこに行くのが楽しみだったのです。

いただいた記念品は、お茶だったりコーヒーだったり、食器だったり、ささやかなものでした。
母は、全部大事にしまってありました。

これらの物も、断捨離大変でしたけど。

母は、父と共に、何十年も自営業である食堂で働いていました。
せっせと年金を支払い、貯金もして、理想の老後を描いていたと思います。

まさか自分の家を売ることになるとは思っていなかったでしょう。

終の棲家が、高齢者住宅になるとも思っていなかったでしょう。

父の死。
そして実家の売却。

大きなものを二つ失うことにより、母は老人性うつ病になりました。

実家の売却も高齢者住宅に入るのも、死ぬほど嫌だと言っていた母でした。

実家の売却を避けるために、自分の老後資金をすべてつぎこんで、守ろうとしました。
でも、だめでした。

こんな老後になるとは思っていなかったと思います。

高齢者住宅に入ったころは、泣いてばかりいたし、何度も飛び降りようとしたらしいです。
でも私たち子供に迷惑はかけられないと思いとどまったとか。

どんどん認知症が悪化して行く母ですが、今はやっと落ち着いて、楽しい生活をおくっているようです。

認知症の進行を止める薬を飲んでいるのですが、それもきかなくなってしまいました。

ディサービスがない日は、ほとんど部屋にひきこもっていて、寝てばかりいるようです。
なので、会うたびに足腰も弱っています。

残念ながら、老後貧困に陥ってしまった母ですが、最期の時まで、笑っていてほしいと思います。

ちなみに、母の住む高齢者住宅には、生活保護受給者もいます。
月13万円で、暮らしていけます。

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